アメリカのCBD法規制–最新情報

  1. FDA長官自らCBD関連法案の早期成立に前向きな態度を示した今年2月以降、全米に急速に拡大した新型コロナ危機への対応を急務とする連邦議会において、その法案審議に大幅な遅れが発生している。
  2. この状況は、現場の防疫対応に専念したい全米各州でも同様である。
    例えばカリフォルニア州をみても、この3月中旬から5月上旬までの間、州議会自体の開催が見送られてきた状況にあり、通常この時期に審議されるはずである10~15件の法案から、CBD法案を除く優先順位の高い5~6件程度しか処理できないだろうとの見方もある。
    これにより、本年度の州政府予算成立にも大幅な遅れが発生しており、大麻業界に直接関連する予算審議と承認が、恐らく今年の8月以降に持ち越されるとの見通しが有力だ。
  3. また今回の新型コロナ禍は、大麻製品を扱う業界全体の販売実績にも暗い影を落とし始めており、同州サンディエゴに拠点を持つCBD製造業者の場合は、2020年第1四半期の収益が対前年度比で45%も下回ったことがわかった。
    よって、CBD関連法案成立の遅れによる市場全体の停滞に加え、新型コロナ禍による需給の混乱と販売実績の低迷が、この先市場の成長にさらなる負の影響を与えることが強く懸念される。