アメリカのCBD法規制 – 最新情報〈2021/2/18現在〉
FDAによるCBD法案撤回に健食業界が反発
FDAは1月21日、昨年7月に同局が米大統領府宛て上程していたCBD規制法案が、前日に発足したバイデン新政権からの指示に基づき撤回されたことを発表した。なお、今回の政権交代劇やいまだ収束には程遠いコロナ禍の影響もあり、ある程度承認の遅れは予想されていたが、この期に及んで保留中の法案そのものが白紙撤回されるに至り、米国内の健食業界関係者や関連団体の失望は甚だ大きい。
FDAは、市販用CBD製品の急速な市場拡大に法整備が追いついていないことを認めた上で、1年以上もの時間をかけて新法案を準備し、ようやく昨年7月に大統領府へ決済を委ねるに至った。これを受け、前トランプ政権は、GW Pharmaceutical社や小売チェーンGeneral Nutrition Center (GNC)社など有力企業を含むCBD製品の製造および販売業者と、規制ガイドラインの在り様について議論を重ねてきたとされる。しかしながら、新政権によって前政権の積み残し施策が一様に「廃棄処分」されるに至り、まさに新政権側の政治的思惑で泥をかぶる形になったとも言える。
また、FDAのスポークスマンによると、同局は今後もCBD新法を重要なパブリックヘルス関連事案と位置づけ、引き続き新政権と緊密な連携を取っていくとしているが、大統領府へ法案を再上程するタイミングなどついては、いまだ具体的明言を避けている。